
西の湖は、琵琶湖水系の中で最大の内湖です。しかし岸辺の広い範囲にアシが生えているので、大きさのわりに岸から狙える範囲は少なめです。
西の湖は、春と秋に有望なポイントです。特に春は、琵琶湖から長命寺川を通ってバスがスポーニングに来るので、大型のバスも狙えるベストシーズン。
足場に良い護岸があるのは、北西の長命寺川周辺か、南東のワンドエリアぐらい。他ではアシの隙間からアシ際を狙ったり、川の流れ込み周辺で探る釣りになります。
レンタルボートでの釣りが圧倒的に有利なポイントです。水辺の広いエリアをサイクリングロードが通っているので、自転車ならおかっぱりのランガンもやりやすいが、車は不利なエリアです。
釣り・観光客用の駐車場が南東のワンドにありますが、他のエリアにはありません。
このページでは、西の湖の地形や特徴、おかっぱりポイントの様子、周辺情報をご紹介します。
西の湖の地形や特徴
西の湖は全体的に浅いマッディウォーターの内湖。水深は深くて3m前後で、水通しもあまり良くなく、水温の変化が激しいポイントです。そのため、夏や冬は厳しめ。
西の湖で水通しが良いのは、インレット周辺。
特に南東の山本川の流れ込み周辺は水通しが良く、初夏の暑い日などにオススメのポイントです。南西には蛇砂川の流れ込みもあります。
ボトムは泥質で、岸辺のほとんどのエリアはアシ林になっています。アシ際を狙う時も、基本は水通しが良いエリアが有望です。
アシ際や中にジグやワームを入れていくか、アシ際をスピナーベイトやシャロークランクで巻く釣りがメインになる。西の湖はザリガニが多いので、クロー系のワームが強いです。
西の湖の南側はサイクリングロードの「びわ湖よし苗ロード」があり、北でも一部が自転車優先道路が岸辺を通っているので、車でのおかっぱりは非常にやりにくいポイントです。
車での釣行なら、駐車場がある南東のワンドがベスト。護岸で足場が良く、桟橋などのカバーも多いエリアです。
西の湖のおかっぱりバス釣りポイント
西の湖は広い釣り場なので、ポイントを「長命寺川の周辺」「西の湖園地の周辺」「山本川の流れ込み」「南東のワンド」「北端の水路」の5つに分けて解説します。
長命寺川の周辺
西の湖の西側には、琵琶湖と西の湖をつなぐ長命寺川があります。
長命寺川は、両岸がコンクリートで護岸されている。
護岸なので釣りはやりやすいが、変化は少ない。このエリアで狙いたい大きな変化は、白王橋の橋脚エリア。
更に南岸エリアで、コンクリート護岸から石の入った網袋の護岸に変わる変化も良いポイントです。地形も川から内湖になって開けます。
また、西の湖の西側には「権座」という、内湖の中にある田んぼが複数あります。
その権座の周りは複数の水路に分かれるようなエリアであり、アシやブッシュも豊富なポイントになっています。
春に琵琶湖から上がってきたバスが最初にあたるポイントです。
ただし、民家も近いので音には注意。船で権座と行き来されている時も、釣りをやめてましょう。
西の湖園地の周辺
西の湖の南西側に、本湖と少し離れる形で「西の湖園地」があります。権座や島で囲まれ、西の湖本湖と水路でつながる小さい内湖・池のようなエリアです。
西の湖園地の長所は、おかっぱりできる範囲が広い事。岸沿いをサイクリングロードが通り、岸辺に立てる場所が多いです。
西の湖園地の岸辺も、アシや木のブッシュカバーは豊富です。
西の湖園地の特徴的な地形として、公園としての島が2つあります。橋で島に渡り、そこから広い範囲を狙えます。
奥の島は、岸辺の広い範囲にアシが生えている。
春の時期には、エリア全体が有力なスポーニングエリア。狙うポイントとしてのアシやブッシュカバーが大量にあり、しかも岸釣りで狙いやすい。
また、西の湖園地エリアには、川の流れ込みが3本もあります。
東には蛇砂川、南には米塚川、西には水路の流れ込みがあり、西の湖の中では水の動きが生じやすいエリアです。
下の写真は、南の米塚川の流れ込み。
下の写真は、西の水路の流れ込み。
そして下の写真が、東の蛇砂川の流れ込み。蛇砂川が3つの流れ込みの中では一番大きい。
岸辺に植物が多いですが、一部踏み固められた通り道から下りれます。
岸辺にずっとアシやブッシュカバーが続きます。対岸の岸辺にジグやワームを入れていっても良し、足下の岸辺沿いを巻いても良し。
蛇砂川沿いにあぜ道が通っていて、車を停められるスペースも少しあります。
山本川の流れ込み
山本川の流れ込み周りは、西の湖の中でも人気のおかっぱりポイント。水の動きがあり、護岸で足場も良くて、狙える範囲が広いエリアです。
5月~6月のアフタースポーンのバスを狙うの良いエリア。
秋頃までは、小型のプラグやワームを使えば、数釣りも楽しめます。
山本川の流れ込みの上に橋が架かっていますが、こちらはサイクリングロードの永代橋。車は通れません。
流れ込みの東側の角地に広いアシ林があります。
南東のワンド
西の湖の南東には、ワンド状の奥まったエリアがあります。
駐車場があり、護岸のエリアが広く、ストラクチャーもそれなりにあるので、車釣行の人はここをメインにしましょう。
柱周りや日影を積極的に狙っていきたいポイントです。
桟橋内へは立入禁止です。
柵があり、足場も少し高いので、ネットがあると安心のエリアです。
艇庫の隣にはアシ林や杭があり、合わせて狙っておきたい。
ワンドエリアの北東の角地には排水機場や水門があります。
流れ込みエリアですが、この周辺の水質が悪い。
ワンドの東岸は、船溜まりがあるエリアです。
東岸の中央部に、石積みの防波堤があります。
足下が波線状の護岸なので、岸沿いの日影も狙っておきたい。
北端の水路
西の湖の北の岸辺沿いに、約1.4kmの長い水路があります。この水路ポイントは3月から5月頃が狙い目の、バスのスポーニングエリアです。
水路内は、両岸にアシ林がずっと広がっています。
水深は深くて1mぐらい。水通しも悪くて夏には水が悪くなるので、春に特化したポイントです。
アシの薄いところや切れ目から、アシの中にジグやワームを入れたり、アシ際をスピナーベイトなどで巻いていきましょう。
アシが濃いところもあるが、新芽が少ない早春のうちは、なんとか釣りができます。
西の湖へのアクセスと周辺情報
西の湖の場所
【住所:滋賀県近江八幡市】
西の湖は近江八幡市にある琵琶湖最大の内湖。長命寺川を通して琵琶湖ともつながっています。
すぐ北には伊庭内湖もあり、車でなら県道526号線を通って数分で着きます。
広い道路が近くを通るのは東と北の一部だけ。南側の岸辺近くの道は、ほぼ農道かサイクリングロードです。
北東エリアの岸沿いの道も、約1kmが自転車優先道路になっています。
西の湖にはレンタルボート屋の「トム・ソーヤ」があり、そこでボートを借りて釣りをするのが、西の湖を十分に楽しむための最適手段です。
南東のワンドに無料駐車場がある
西の湖の南東のワンドエリアに、「釣り客・観光客用駐車場」があります。
駐車場ではありませんが、西の湖の北の県道526号線の道路わきに、所々にスペースがあります。
また、蛇砂川沿いのあぜ道のわきにも、一部にスペースがあります。
また、以前は公衆トイレが西の湖園地にありましたが、2020年に撤去されました。
広い西の湖ですが、他には駐車場がありません。
車釣行には不向きですが、広くて歩き回るのも大変。西の湖の釣りを楽しむなら、自転車を積んでくるか、レンタルボートを借りる方法がベストでしょう。