
この記事では、ダイワのベイトリール「バスX」に5個のベアリングを低コストで追加する方法をご紹介します。
バスXには4個のベアリングが装備されていますが、「ハンドルノブ」と「ウォームシャフト」にベアリングを追加できます。
ハンドルノブへのベアリングチューンは簡単にできて効果も実感しやすいので、こちらだけでもやることをオススメします。
逆にウォームシャフトへの追加は難易度が上がり、また効果もわかりにくいので無理に行う必要はないかなと、私は考えています。
- バスXに追加するベアリングのサイズについて
- ハンドルノブへのベアリングの追加方法
- ウォームシャフトへのベアリングの追加方法
バスXに追加するベアリングのサイズと場所
ベアリングのサイズ
バスXに追加できるベアリングの数は5個。
ハンドルノブに「4個」、ウォームシャフトに「1個」です。
- ハンドルノブ—「内径5mm、外形8mm、厚さ2.5mm」
- ウォームシャフト—「内径4mm、外形7mm、厚さ2.5mm」
ここで注意したいことは、ハンドルノブに追加するベアリングのサイズ。
ほとんどのリールのハンドルのベアリングは「内径4mm、外形7mm、厚さ2.5mm」です。
しかし、バスXのハンドルノブに追加するベアリングのサイズは「内径5mm、外形8mm、厚さ2.5mm」。サイズが1mm大きく、少し特殊と言えます。
使用したベアリング
今回使用したベアリングは、全てミネベア社のベアリング。楽天などで、1個200~300円ぐらいで安く購入できます。
ハンドルノブのベアリングには「DDL-850ZZ NMB」、ウォームシャフトのベアリングには「DDL-740ZZ NMB」を使用しました。
ハンドルノブにベアリングを追加する方法
簡単にできて効果も感じやすい改造が、ハンドルノブへのベアリング追加。
ベアリングチューンの初心者の人にもオススメの作業です。
まず初めに、ハンドルノブのキャップを外します。この時に欲しい工具がハンドルノブキャップのリムーバー。
キャップに穴があるので、そこにリムーバーを入れて引っ張ります。
リムーバーが無い場合、クリップの先端をラジオペンチで曲げて、即席の工具にすることもできます。
しかし便利な工具であることは確かなので、1個持っておくことがオススメ。
ヘッジホッグスタジオさんがしっかりしたリムーバーを販売しています。
キャップと固定ネジを外すと、白いプラスチックブッシュが出てきます。これをベアリングに交換します。
私がハンドルノブに追加したベアリングは、ミネベア社の「DDL-850ZZ NMB」。
サイズは「内径5mm、外形8mm、厚さ2.5mm」。
プラスチックブッシュを全てベアリングにする場合、4個のベアリングが必要になります。
プラスチックブッシュをベアリングに換えたら、再びノブをネジで固定して組立てて、ハンドルノブへのベアリング追加作業は完了。
ウォームシャフトにベアリングを追加する方法
ウォームシャフトにベアリングを追加するためには、ボディを開封してウォームシャフトのパーツを分解する必要があります。
この作業をする時は、ドライブギアの清掃など、オーバーホール作業もついでにやると一石二鳥です。
バスXの分解方法
最初はハンドル部分の取り外しです。リテーナと固定ネジを外します。
次に、ハンドルの固定ナットを外します。使うレンチのサイズは10mmです。
次に、スタードラグを回して取り外します。
スタードラグの下の座金などを外し、ハンドル部分の取り外し作業は完了。パーツは下の写真のとおり。
次に、ボディを固定している4本のネジを外して、サイドボディを開けます。
バスXの内部の様子。まだキレイな状態ですね。
ドライブギアとピニオンギアを取り外します。ドラグの抑え板には向きがあるので注意。
これでウォームシャフト部分の作業に入れます。まずはレベルワインドガードを外します。
次に前方にあるウォームシャフトピンのキャップを外します。
フタとピンの間に小さい座金があるので、忘れないように注意です。
ウォームシャフトを固定しているEリングを外します。私はEリングの隙間にマイナスドライバーを差し込み、回して外しています。
ウォームシャフトを抜いて、分解作業は完了。
ウォームシャフトとギアの間にある白いプラスチックブッシュをベアリンクに交換します。
私が追加したベアリングは、ミネベア社の「DDL-740ZZ NMB」。
サイズは「内径4mm、外形7mm、厚さ2.5mm」。
バスXの組立て方法
プラスチックブッシュとベアリングを交換して、ウォームシャフトを組み立てます。
組み立てたウォームシャフトをレベルワインドに通し、ウォームシャフトをEリングで固定。
レベルワインドガードをネジで固定して、ウォームシャフト部分の組立ては完了。
次に、ドライブギアとピニオンギアを入れます。
組み立てる前に、ギアの清掃とグリスアップをしておくと一石二鳥です。
ギア組をセットしたら、4本のネジでサイドボディを固定。
このハンドル軸の座金の向きに注意。
座金は反っていて、「<>」のように向きが互い違いになるように入れます。
最後にスタードラグとハンドルをセットしたら、バスXの組立作業は完了。
ベアリング1個のために、この作業をするのは面倒です…。
まとめ
この記事では、バスXに追加するベアリングのサイズと追加方法を解説しました。
- バスXには5個のベアリングを追加できる
- ハンドルノブに「内径5mm、外形8mm、厚さ2.5mm」のベアリングを4個追加
- ウォームシャフトに「内径4mm、外形7mm、厚さ2.5mm」のベアリングを1個追加
私が今回使用したのはミネベア社の安いベアリング。高価なベアリングを6個も使うと、バスXの本体価格に近い値段になってしまいます。
ハンドルノブに追加したベアリングは、「DDL-850ZZ NMB」。
ウォームシャフトに追加したベアリングは、「DDL-740ZZ NMB」。
ウォームシャフトにベアリング追加するのは面倒ですが、ハンドルノブに追加する作業は簡単。
まずはハンドルノブへのベアリング追加がオススメです。
コストパフォーマンスが非常に高いバスXに、同じくコスパの良い5個のベアリングを足したことで、安く手軽に巻き感を上げることができました。