
矢橋帰帆島は、琵琶湖の大きな湾内を埋め立てて作られた、外周が約3.3kmの人工島です。島の外周が垂直護岸になっていて、ほぼ全ての場所から釣りを楽しめるポイントです。
帰帆島の沖には、バス釣りポイントとして超有名な「ディープホール」があり、周辺のバスや魚のストック量は十分あるエリアです。
大きな人工島だが、その中でも特に有力なポイントは、「西岸の北と南の角地」と「帰帆島の北と南の橋脚周り」です。大型バスの実績も、かなり高いスポットです。
足場が水面から高いので、必ず伸ばせるネットを持参しましょう。落水したときのためのライフジャケットも準備したい。
レジャー施設も整っている場所なので、駐車場は複数あります。釣りで利用する公衆トイレは、西岸にあります。
このページでは、矢橋帰帆島の地形や特徴、おかっぱりポイントの様子、周辺情報をご紹介します。
矢橋帰帆島の地形や特徴
矢橋帰帆島の地形特徴は、湖流が当たって水通しが良い西側エリアと、水の動きが悪くて大量のウィードやマットカバーができる東側エリアに分けられます。
琵琶湖側の西側は、常に湖流や風が当たりやすいエリア。北の角地は流れも風も当たりやすく、ベイトフィッシュが集まりやすいスポットです。漁具のエリも設置されていて、魚影が濃いエリアということが分かります。
南の角地もデカバスの実績が高い超人気スポット。瀬田川洗堰の放流量が多い時は、反転流が発生するエリアです。
また、帰帆島の垂直護岸はただの一直線なコンクリート護岸に見えますが、護岸の下は少し内側にえぐれていて、壁は波状の形になっています。
実は足下が有力なカバーになっていて、護岸を歩いてルアーを引く「テクトロ」も有効な釣り方です。
なお、おかっぱりでは狙えませんが、西岸の沖には12mほどの深さのディープホールと呼ばれるポイントがあり、ボート釣りでの超有名ポイント。多くのバスを蓄えています。
矢橋帰帆島の東側の水道エリアは、水の流れが少ないエリアです。対岸側は広範囲にアシ林が広がっていて、春の季節はバスに限らず、多くの魚の産卵場所になっています。
夏になると、帰帆島の南岸から東岸にかけて、大量のヒシモが発生します。大規模なマットカバーが発生するエリアです。
重いシンカーを付けてのパンチングや、フロッグの釣りがメインになります。
瀬田川洗堰の放流量が多い時は、東側の水道内へ湖流が入ったり、南の角地で反転流が発生します。
矢橋帰帆島のおかっぱりバス釣りポイント
矢橋帰帆島の外周には、全てのエリアで柵が立っています。琵琶湖に面している西岸の柵はほかよりも高く、1.2mほどの高さです。
上の写真で柵が2種類ありますが、北側の柵の方が少し高く、古くて少し錆びています。この柵を乗り越えて、護岸に立ちます。
子供や女性で、高い柵を乗り越えるのはちょっと…という人は、南岸か北岸の少し東側まで行けば、柵が低くなります。
また全てのエリアで、水面から足下の護岸までは高さがあります。必ず伸ばせるネットを持参してください。ビッグバスも釣れるエリアなので、必須です。
それでは、次からは矢橋帰帆島のポイントを、東西南北の4つのエリアに分けて解説していきます。
西岸エリア(琵琶湖側)
西岸エリアの南から解説していきます。
矢橋帰帆島で一番人気と言えるポイントが、西岸の南の角地です。
ハイシーズンには常に釣り人がいて、なかなか角地に入ることすら難しいポイントです。
周囲は水深1.5mほどで浅いエリアですが、特に春の季節には大型のバスの実績が高いポイントです。
また、瀬田川洗堰の放流量が多い時は、南角のエリアで反転流が発生します。
夏になると、南西の角地周辺は大量のウィードに囲まれ、水の動きが無くなって水質も悪くなりやすい。
次は西岸の北の方へ進みます。
西岸は、ほぼ一直線に南北に伸びています。距離は約1.25kmです。
何も狙い所が無いように見えますが、実は足下が大事なポイントです。
上で紹介しましたが、護岸の足下は少しえぐれていて、壁が波線状になっています。
足下に日影ができて、しかも西岸は湖流も当たりやすいので、壁際もぜひ狙ってほしいポイント。ウィードも生えていれば、なお良い。
護岸際をライトリグで探っていっても良いし、ショートキャストで巻物も良いし、ビッグベイトを巻いたりテクトロをしても良い。
次に狙い目のエリアは、西岸の南側にある「矢橋帰帆島1駐車場」の少し南側の場所。この周辺に、水深が約2.5mから約1.5mに浅くなるブレイクラインがあります。
地形が変化して、湖流もブレイクの斜面に当たる好ポイントです。
さて、このまま西岸を北上して行けるのですが、帰帆島の護岸で釣りができない場所が、この西岸に一か所だけあります。
それが、西岸の北側にある船着き場エリアです。
このエリアは立入禁止になっていて、看板も立てられています。進入しての釣りは、絶対にやめましょう。
西岸の最後のポイントは、西岸の北の角地です。ここも南の角地と同様に、大人気のポイントです。
ここは北風が当たりやすく、北風が吹いている時にベイトフィッシュが溜まりやすい。タイミングが合うと、ドンドン釣れることがあります。
そして湖流もよく当たるエリアで、魚が集まりやすい場所です。
目の前には漁具のエリも設置されていて、魚影の濃さを感じ取れます。
北岸エリア
北岸と西岸の角地は大人気ポイントですが、すぐ隣にある帰帆北橋の橋脚周りも優れたポイントです。角地のエリも、橋脚周りから伸びています。
橋脚周りも、湖流や北風が当たるエリアで、ベイトフィッシュが多い。岸から複数の橋脚を狙えます。
橋脚以降は護岸エリアが続きますが、一部に護岸がカクカク曲がったエリアがあります。
次の北岸のポイントで、北東のカーブから北岸の直線に変わる場所周辺に、東側から西側にかけて水深が深くなるブレイクラインがあります。
この地形が変化するエリアも狙い目です。
なお北岸は日中に、護岸際に日影ができるので、足下も丁寧に探りましょう。
東岸エリア
帰帆島の東岸エリアは、湖流の影響が少ない水道エリア。水の流れが少なく、夏には大量のウィードやマットカバーが形成されます。
ウィードやマットカバーがある時は、ウィードの中へ重いシンカーを付けてワームを落とすパンチングや、フロッグの釣りが有効になります。
東岸エリアは単調な護岸がずっと続きますが、大きなストラクチャーとして、矢橋大橋があります。
橋脚周りや日影にバスは付いているので、丁寧に探りたい。
他には目立つポイントはありませんが、ところどころに小さい流れ込みがあります。
ただ水量は少なめです。遠くから静かにルアーを着水させて、丁寧に攻めましょう。
他には、水面へつづく梯子も点在しています。
小さな変化ですが、こちらも遠くから静かに攻めましょう。
もし落水したときは、この梯子から登れます。
また、東岸には木のオーバーハングもあります。
このような木の周りでは、虫パターンも良いでしょう。
南岸エリア
帰帆島の南岸エリアも水の流れは少なく、夏にはウィードやマットカバーが多く形成されるエリアです。
帰帆島の南岸エリアでの狙い目のポイントは、南の角地に近い場所にある帰帆南橋の橋脚です。
帰帆島の南の角地と同じく、この帰帆南橋の橋脚も、かなり大型のバスの実績が高いポイントです。
橋脚周りにバスはサスペンドしています。プレッシャーが高い場所ですが、遠投で他の人がなかなか届かない遠くの橋脚にキャストできれば、釣果を伸ばせます。
また小さなスポットとして、長年放置されているオイルフェンスが、帰帆南橋の近くにあります。
オイルフェンスに引っ掛けないように、静かに探ってみましょう。
南岸を一番西まで進むと、西岸ポイントで最初に紹介した、一番人気ポイントの「南の角地」に戻ります。
矢橋帰帆島へのアクセスと周辺情報
矢橋帰帆島の場所
【住所:滋賀県草津市矢橋町矢橋】
矢橋帰帆島は草津市の南端に位置して、近江大橋・東詰のすぐ北にあります。
矢橋帰帆島の西側を県道559号線が通っていて、そのまま西側にある3か所の駐車場へ入れます。
近くには、大型釣具店の「つり具のブンブン大津店」や、大型ショッピングセンターの「イオンモール草津」があり、近場の施設は充実しています。
駐車場とトイレについて
矢橋帰帆島の無料駐車場は、西側の県道559号線沿いにある3つの駐車場と、東の矢橋大橋から入れる駐車場に分かれます。
トイレについては、外にある公衆トイレは西岸のみです。東側のトイレは、施設内のものになります。
西岸で最も南にある駐車場が、「矢橋帰帆島1駐車場」です。駐車台数は25台ほど。
この1駐車場エリアには、簡易トイレが設置されています。
次に、西岸の真ん中にあるのが「矢橋帰帆島2駐車場」です。こちらも駐車台数は25台ほど。
2駐車場エリアには、キレイな公衆トイレが設置されています。
西岸の北の船着き場前にも、駐車場があります。このエリアには、公衆トイレはありません。
県道沿いの西の駐車場に対して、東側の駐車場は矢橋大橋からの入場のみとなります。
南東エリアに、かなり広い「矢橋帰帆島公園駐車場」があり、他にも小さな駐車場がいくつかあります。
しかし東側の駐車場は、夜の21時30分から朝の6時までの間は閉鎖されます。
早朝からの釣りや夜釣りを考える人は、西の県道沿いの駐車場に停めましょう。